Tell a lie
lululululu・・・・・・・
食後のデザートに手をつけたころに、携帯が鳴った。
それは私の携帯で、
「ちょっとごめん。」
「うん。」
「もしもし?」
{・・・もしもし。今・・、大丈夫か?}
「・・・うん、何か用?」
近藤部長からの電話だった。
{いや、会いたいなって思って。}
「今から。」
{ダメ、だよな?}
「んー・・・ちょっと待って。・・・・優子、あのさ?」
「奴か?」
「うん。会いたいって・・・。」
「はぁー、止めたって行くんでしょ?」
「うん、確かめたいこともあるし。」
「確かめたいこと?あぁ・・・例の異動ね。」
「そう、だから行くね。」
「分かった、頑張りな。」
「ありがとう。・・・・・もしもし?大丈夫です。」
{じゃあ、俺の家来いよ。}
「分かりました。・・・はい。じゃ。」
「はぁ~、結局流されるのは目に見えてるけどねぇ~。」
「うぅー・・・、でも・・・。」
「頑張りなよ?あたしは、いつでも見方。」
「ありがとう。あ、ここおごらせて?」
「いいよ、あたしが払っとく。さっさと行きな。」
「優子~優しすぎるよ!ありがとう!」
私は、店を出て、気がつけば大通りまで駆けていた。
タクシーを拾い、急いで向かってもらう。
やっぱり、いつだって、行くのは私なんだ。