隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~
“愛ってステキなんだよ”
初めて家族のことを話したとき、美鈴が言った。
“私が教えてあげる”
愛なんて、いらない。
そう思ってた。
けど、どこかで求めていた。
誰かから愛されたい、誰かを愛したいと。
愛はステキなんだと、そう思いたかった。
俺はまた美鈴にキスをした。
美鈴の温もりが欲しかったから。
美鈴も俺を求めてくれてるんじゃないか、そう思うようなキスだった。
多分このときから。
愛という温かな感情が、俺の心の中に芽生え始めていたんだ。