隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~


「やっと認めたわね」


目を開けると、呆れたように笑う明日香。


「モデルしてもらうでしょ?」


「ああ、俺は美鈴しか撮れない」


決めた。


美鈴・・いや、美鈴ちゃんをモデルにして、コンテストで賞を取る。


美鈴ちゃんがモデルなら、何でもできるような気がしたんだ。


「淳希」


「何?」


「大切にしてあげてね。私をフったんだから、たくさん好きって言ってあげて」


「ああ・・美鈴ちゃんは俺のこと好きじゃないと思うけど」


明日香は、何も言わずに微笑んだ。


今だから分かる。


きっと、明日香は知ってたんだ。


美鈴の想いを。


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