隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~


「金賞作品、とてもすばらしかった。写真集も見せてもらったよ。君とアメリカで勉強をしたいと思ってね」


「光栄です。俺、いや私は桜木さんに憧れてカメラマンを目指していたんで」


「こちらこそ、光栄だよ」


夢みたいだ。


憧れの人から、そんな言葉をもらえて。


「どうして・・私なんですか?」


どうしても、気になった。


なんで俺なのか・・




「私と似ているから」


「え・・?」


「写真に独特の世界が広がっている。何か思い入れがあるようだね?」


「・・・」


「アメリカにはたくさんのカメラマンがいる。一流の者たちばかりだ。アメリカならきっと・・君の世界を広げられる、その世界でたくさんの人を魅了できる」


さすがだ。


写真を見ただけで、何でもお見通しなんだ。


そして、上手いように誘導してくる。


俺がアメリカに行くように。


行きたい、可能性を広げたい。


でも・・・。


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