隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~
「少し・・考えさせてください」
カメラマンになりたいという譲れない夢があるのと同じように、譲れない存在がいる。
「もちろん。でもこれだけは言っておく」
真剣な表情をした桜木さんを見る。
「俺たちカメラマンは、写真の世界を追い求め続けている。君が本当にプロカメラマンになりたいならアメリカに行くべきだ。もっと、いろんな世界を見るべきだ」
桜木さんの言葉が、心に響く。
桜木さんから名刺をもらい、別れた。
近くの有名風景スポットに行き、たくさんの写真を撮った。
無我夢中に、さっきの出来事を消し去るかのように。
「そんな状態で撮っても、何も意味ないわよ」
近くにいた明日香が、静かな声で行った。