隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~


「彼女も、分かってくれると思うわ」


目を開けると、微笑む明日香がいた。


「自分のやりたいことができるって、なかなかないと思うわ。つかまえた機会を手放さないで」


「明日香・・」


真っ直ぐな言葉。


そうだ、手放してはいけない。


こんなに没頭したのは、初めてなんだから。


「美鈴とは・・別れるよ」


「は?別れる必要がある?」


「何年アメリカにいるかわからない。美鈴を縛りたくない」


「淳希・・・」


明日香は何も言わなかった。


明日香から視線を外す。


新たな決心した俺には、今まで見ていた風景が全て切なく見えた。



< 311 / 347 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop