隣人はカメラマン!?~恋光をさがして~


すぐに桜木さんに連絡しアメリカに行くことを伝えた。


出発日も決まった。


それからは、新しい写真集の準備をした。


それらの間、美鈴に連絡しなかった。


決心が、揺らいでしまいそうだから。


俺は、美鈴とは別れられるだろうか?


その前に、別れるときって何て言うんだろう?


自問自答し続いていると、ついに帰る日になってしまった。


「じゃあまた明日、10時に会社ね」


「ああ」


「淳希・・本当に別れるつもり?」


戸惑いながら聞く明日香を見て、ゆっくり頷いた。


「俺が中途半端嫌いなの知ってるだろ?」


「・・わかった、私は何も言わないわ」


明日香と別れ、俺は自分の家に入らず、美鈴の家の前に座った。


時間がゆっくり流れる。


俺は、別れの時を静かに待った。



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