星の王子様
ある日雫に呼び出されたと思ったら、雫は今のように白い着物を着て、刀を聖に向けて来た。何も分からない聖に雫はただ、
「貴女のペンダントを狙っていただけ。私の王子は雅様だけ。さようなら、星の王子」
「……」
過去の雫ではなく、目の前の雫が話す。
「思い出しますね」
笑う雫に聖は厳しい視線を向けた。
「華は裏切ったりしない。お前と違って華は優しいからな」
「相変わらず見る目がないんですね。なら、その優しい華に殺されればいい」
雫が何かを呼ぶように手を振る。
< 160 / 200 >

この作品をシェア

pagetop