星の王子様
暗い華の表情を見て、真琴が華の頭に手を置く。
「でもさ、これで聖と顔見知りになったんだから、これからはもっと親しくなれるよ」
そうかな?今日の聖王子を見てたら、聖王子は早く帰りたそうで、生徒と関わる事を避けている気がした。
でも真琴が優しく言ってくれるので、華は笑顔を見せた。
「うん。そうだね」
すると、真琴が何か思い出したように声を上げる。
「あ、そうだ。華にお願いがあるんだけど、これ返しといてくれない?」
鞄から取り出したのは一冊の本だった。
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