星の王子様
「わっ。もうこんな時間だ。行かなきゃ」
華が慌てて振り返った時、スカートのポケットから生徒手帳が落ちた。
「!」
聖王子が何か反応したけど、華は特に気にせず、手帳を拾った。
「それじゃあ聖王子、私行きますね」
部屋から出ようとした時、聖王子に呼び止められた。
「待ってくれないか」
「はい?」
振り返ると、聖王子の手に一つの時計があった。
「それ…」
いつの間にか無くしていたお父さんの形見である時計。見付からないと諦めていたのに。
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