星の王子様
色々な気持ちに襲われ、気付けば華の頬を涙が伝っていた。
「華…」
驚く真琴に華は必死に笑顔を見せた。
「ごめんね。何で泣いてんだろ。おかしいね」
涙を拭こうとした時、真琴が華の頭に手を乗せはっきりと聞いてきた。
「華、華は聖の姫になりたかった?」
「……」
即答出来なかった。否定出来なかった。
姫になりたいという気持ちも、なれるという気持ちも無かったけど、聖王子の側にいられるのならいたかった。
あの笑顔を見られるなら、どんな状況でもいい。私は、
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