星の王子様
「……」
真琴から華の話を聞かされ、聖は立ち尽くした。
呪いの刻印の事は知っていたが、まさか華に刻まれていたとは思わなかった。
姫にしてくれと言われたが、私は王子を続けるつもりはない。
普通の生徒と話をしただけで騒がれ、王子と呼ばれるたびに嫌気が襲う。だいたい私は生徒の上に立つほど立派じゃない。どちらかと言うと、何もせず流れに身を任せるほうだ。
私は王子に向いてない。けど、華の言葉が聖の中から消えない。
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