星の王子様
聖はフッと笑って、安藤さんに手を振った。
「分かった。華の事はちゃんと考える。ありがとう」
教室を後にし、廊下を歩きながら聖は笑った。
「華はいい友達がいるな」
仮にも王子にあそこまで言い、友達の為に堂々と立ち向かう。周りの生徒は聖が入っただけで遠目に見ているだけなのに。
王子よりも大切な友達。
その友達を失わせるわけにはいかないな。
星の王子として。
聖は固めた覚悟を握り締めた。
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