星の王子様
華がトイレから教室に戻ると、由香ちゃんが扉の所で仁王立ちしていた。
「どうしたの?由香ちゃん」
その瞬間由香ちゃんはその場にヘロヘロと崩れた。
「ど、どうしたの!?大丈夫?」
「さっき聖王子が来て」
「え、聖王子が?何しに?」
「さあ?何か華に用事があったみたいだけど」
「私に?」
何だろう。もしかして刻印の事を真琴に聞いたのかな?
「華」
由香ちゃんは華の肩に手を置き、空いた手でグッと親指を立てた。
「もう華を泣かさないでって言っておいたから」
「は?」
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