神人
だとしたらヘウ"ンがびっくりしたのは失敗だった。
「お前本当に王女か?」
疑う男。やっぱりバレるかもしれない。だがヘウ"ンは何とかその場を繕うとする。
「ほ、本当に私は王女よあなた達だって王女の顔も分からずさらった訳じゃないでしょ」
「確かに…。だが本当だろうな」
「本当よ」
「ならこの街の歴史を言ってみろ」
「そ、それは…」
言葉に詰まるヘウ"ンの耳に聞き覚えのある声が聞こえた。
「この街は以前の王のせいで目茶苦茶だった。だが、今の王になってからは住人が暮らしやすい街になった」
「誰だ!」
男が叫んだ瞬間、倉庫のドアが爆破し吹っ飛んだ。
「な、何だ!」
ヘウ"ンも男達と同じようにそちらを見た。
そこには、
「バース!」
「何とか間に合ったな」
バースはバイクで突っ込んで来たのか、近くにバイクが無惨な姿で転がっている。
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