神人
「てめぇ、誰だ」
男達が警戒しながらバースを見る。
「王女様の護衛を任されている者だ。おとなしく王女を渡せ。さもないと痛い目見るぞ」
すると男がニヤリと笑った。
「ほお~。なら見せてもらおうか。おい!」
それを合図に周りにいた子分達が一斉にバースに襲いかかった。
「バース!」
バースは素早く神剣を抜き、剣を地面に打ち付けた。
ガン!
すると地面を走り、衝撃波が子分達を巻き込む。
『ぎゃあああ!』
衝撃波に呑まれた子分達は一瞬にして倒れた。
「言ったろ?痛い目見たくなかったらおとなしく渡せって」
「神人か…」
ようやくバースの正体に気付いた男は、ゆっくりバースに近付く。
「そういや…神人のせいで俺達は五年間こっちに来られなかったんだよな」
「お前魔国の住人か」
「そうだ」
「魔国の住人…」
ヘウ"ンは初めて見る。魔国の住人と言っても、普通の人間と変わりない。
もし普通に街を歩いても気付かないだろう。
< 116 / 200 >

この作品をシェア

pagetop