神人
「ああ。その通りだよ。神人」
新たなナイフを取り出しながら男は続ける。
「言ったろ?普通じゃお前等に勝てないって。まさかこんな所で終わりじゃないよな。やっと扉が開いてワクワクしてんだ。五年間退屈だったからな」
それを聞いてバースも立ち上がりながら笑う。
「そうか、悪かったな。お前等を退屈にしちまったのは私のせいだからな」
「あ?」
男は眉を寄せ、疑問符を浮かべる。
今からバースが言う事はヘウ"ンにも何となく分かった。そして言ってほしくないと思った。
でもバースは、
「気付いてなかったのか?さっきからあいつは何度も私の名を読んでたぜ」
こちらを親指で差しながらバースは言ってしまった。
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