神人
「バース!」
ヘウ"ンが叫ぶが、バースからの変身はない。
もう一度叫ぼうと息を吸った時、突然背後から口を塞がれた。
「!?」
びっくりして暴れるヘウ"ンにその者は静かに言った。
「暴れんな。私だよ。あ、いでっ!」
ヘウ"ンの頭を顔面に食らったのはバースだった。
バースはヘウ"ンから手を離し、顔を押さえている。
「てめぇ、何て石頭持ってんだよ。鼻血出てんじゃねえの」
小声のバースに合わせ、ヘウ"ンも小声で言った。
「出てないわよ。それより大丈夫なの?」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
優しい笑顔を浮かべて見せたバースだが、ヘウ"ンにはバースが無理をしているように見えた。
< 134 / 200 >

この作品をシェア

pagetop