神人
役に立たねえから逃げろ。
あいつの命を守る為とは言え、少し言い過ぎたかもしれない。
けど、今さら仕方ない。
それに言葉を選んでいる暇も余裕もなかった。
(後で謝っとけばいいか)
それほど重く考えていないバースは、目の前の敵に集中する。
そして男がナイフを一本投げて来たが、バースはそれを神剣で弾いた。
「お前等神人は魔国の手により潰される」
「そんな事出来る訳ねーだろ」
だが男は余裕のある笑みを浮かべた。勝ち誇ったような。
「いや、神人はこの世から一人もいなくなる」
男が次に出してきた名前にバースは言葉を失った。
「魔王ゼウス様の手でな」
「ゼウス…!?」
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