神人
バースはヘウ"ンの手を離し、
「お前達は下がってろ。危ないから」
「バース…」
「ちゃんと見ててくれよ。私があいつを倒す所」
するとヘウ"ンは、笑顔で、うんと言った。
見ていてくれれば、それだけで力が出てくる。
ヘウ"ン達が離れたのを確認して、バースは改めて男と向き合った。
「待たせたな」
「ああ、待ちくたびれたぜ」
男はナイフを回しながら言った。かなり苛立っている。
神剣を男に向けバースは口を開いた。
「まだ技は使えるのか?」
すると男は笑いながら、ジャケットを羽のように、ばっと開いた。
ジャケットの裏には沢山のナイフが刃を煌めかしていた。
「これが最後の力だ。でもお前は、もう力を使う事が出来ないんだろ?この勝負、俺の勝ちだ」
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