神人
背後にいて見えないはずのヘウ"ンの姿が目に写った。
守るんだ。あいつの未来だけは。
バースはナイフの雨に押し戻されそうになる足を必死に地面に付け、ナイフの中を進んでいった。
「何だと!?」
男は驚愕の表情で叫んだ。
何本ものナイフがバースの身体で止まり、通り過ぎて行く。
痛いという感覚はもうない。痛みなんて感じられない。
ただヘウ"ンを守る事に必死だった。
もう少し持ってくれ。頼む。
バースが自分の身体に必死に頼んでいる時、男がまた新たなナイフを投げようとした。
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