神人
ヘウ"ン達は街に出て一軒のオープンカフェに入った。テラス席に座って数分、ジュリアさんが何度目かの追加注文をした。
「すいませーん。チョコパフェ追加！」
テーブルの上には殆どジュリアさんが食べた皿が大量に乗っていた。
新たに運ばれて来たパフェに飛び付くジュリアさんにビオラさんが注意をする。
「もう、そんなにお金ないんだから少しは抑えてよ」
「バースお金持ってないの？」
ジュリアさんがコーヒーを飲んでいたバースに聞く。バースはカップを置き、
「持ってる訳ねーだろ」
五年間使う必要もなかったしね。
だがそれを聞いてもジュリアさんはパフェを食べ続ける。
「何とかなるって。足りなかったらバースがバイトしてくれるから」
「誰がやるか！てめーの分くらいてめーが払え！」
テーブルをばんっと叩き、言葉遣いが荒くなるバース。テーブルを叩いた振動でバースのカップが倒れ、まだ少し残っていたコーヒーがこぼれてしまった。
そりを隣に座っていたオペラさんが片付け、ジュリアさんはバースの扱いに慣れているのか動じない。
< 19 / 200 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop