神人
「女の子に優しく出来ない人は嫌われるわよー。ねーヘウ"ンちゃん」
こっちに振られ、ヘウ"ンは頬を掻きながら、
「えっと…少しなら私お金持ってますけど」
「持ってんなら早く言えよ」
テーブルに頬杖をつくバースの頭を、ジュリアさんが思いっきりはたいた。ばしん、といい音がした。
「何しやがんだー!」
「生徒に払わせる気?ましてやこんな可愛い子に」
「何処が可愛いんだ!お前目悪いのか!」
「可愛いじゃない!」
はっきり言ってそんな話は本人のいない所でやってほしい。ヘウ"ンの表情に気付いたのか、ビオラさんがバースをたしなめる。
「バース、あんた少しはヘウ"ンに気を使いなさいよ」
「もういいんです…」
絶望的に呟いた時、普段でも賑かさそうなメインストリートに大きな声が響いた。
「待てー!」
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