神人
「着いたー」
ベンジャの街に着いたバース達。
「あ、噴水があるよ、オペラ」
いつの間にか仲良くなっていたヘウ"ンとオペラは駅の前にある噴水に向かって行った。
「旅行じゃねーんだぞ。まったく…」
頭を掻き、バースはため息をついた。
「ねえ、迎えが来るんでしょ?」
隣に立つジュリアが辺りを見渡す。バースも周りを気にしながら、
「ああ、そのはずなんだが」
それらしきものは何もない。遅刻か?
その時、バース達の目の前に一台の馬車が止まった。
「すみません。遅くなりました」
手綱を引く若い男が、汗をかきながら言った。
男は扉を開け、中を手で示しながら笑顔を振りまく。
「どうぞ、お乗り下さい」
バースは今だ噴水の水で遊んでいるヘウ"ンとオペラに声をかけた。
「おい、行くぞ!」
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