海〜それは手紙で始まった〜
「えぇ…引き取ってほしい子が…
はい、母親に…捨てられて…
はい、はい、お願いします」


おばさんは電話中だった


少女は冷静だった


あぁ、またか…


もうそんな投げやりな気分だった----



「あのね、明日からもっといい場所へ行けるわよ。
新しいところで友達もたくさん作ってね!」


おばさんは本当に嬉しそうだった


あたしがいなくなって嬉しいのか…


そんなふうに少女は思っていた
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