爆走☆青嵐高校演劇部
第一章
暑い
暦的には秋だというのにどうにも暑い
車の中の空気はクーラーで涼しいが外に出たくない
9月
学校行事が集中するこの時期はとても楽しそうだ
あたしが寝てたのは夏休みだったそうで
「勉強に支障が出なくてよかったわね」
って言われた
だけど覚えてないんだよね
はぁ…なんか緊張するなぁ
キキィィィ---――
「お嬢様つきました」
えっとこの人の名前は…
「ありがとう、倖村」
車からおりてゆっくりと顔を上げる
へぇ…おっきい学校
『私立青嵐高校』
門がまず大きい
コスモスや菊が歌っているように生き生きしている
校庭のガーデニングは毎日手入れがされてることがわかる
校舎ってゆうか
城じゃん!!
「ごきげんよう」
…はい??
「ごきげんよう綺羅様」
様付け!?
あたし何者だったの??
「綺羅!!」
あ、慧斗
慧斗はあたしの手を握ってた男の子
結構イイ人