天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
この歩道橋…。



今年の夏。

里緒は前から走ってきた男性とぶつかり、バランスを崩し階段の上から落ちてしまった。


それから数日間、里緒は意識を失っていた。



明仁からこの知らせを聞いたとき、頭が真っ白になり何も考えられなかった。


また俺の元から人が去っていく…。



情けない話。

この瞬間はっきり気づいたんだ。


俺にとって、里緒が大切な存在だってことを。



里緒にとっても、この場所に思い入れがあるらしく、

『私を変えてくれた大切な場所』


なんて言っている。
< 101 / 129 >

この作品をシェア

pagetop