天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
「遼くん。今日は一緒に過ごしてくれて、本当にありがとね。今までで、1番嬉しい誕生日。」


里緒の目一杯の笑顔が目の前にある。
左側にできるえくぼが可愛いんだよな。



「里緒、遅くなったけど…。ちょっと後ろ向いて?」


「後ろ?」



きょとんとした顔の里緒。

あー、もうヤバいな俺。
この顔にも弱いんだよ。

少し首をかしげ、俺を見上げてくれる里緒の顔。



俺がこんなこと思ってるなんて、知ってるのかな?




素直な里緒は、俺の言うとおりに後ろを向く。


首の後ろからほのかに香る甘い香りにクラクラする。
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