天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
返事のかわりに、私はアッキーを見てコクンと頷く。



「母親が亡くなったのってクリスマスの次の日でさ…。それに、ずっと信じてたヤツに裏切られたのがクリスマスイブで…。だからさ。」




アッキーが私を見て、優しく微笑む。


不謹慎だけど、ドキッとしちゃった。



どちらかというと、お調子者のアッキーが、こんな柔らかい笑顔を見せてくるなんて。


きっと紗英ちゃんと2人っきりのトキにしか見せない特別な笑顔。



こんなギャップズルいよ、ズルすぎる。


ドキドキするなっていうほうが、ムリだよ―――。
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