天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
その事実を知ったのは、高3のクリスマスイブ。

そして、クリスマスに実沙希から別れを告げられた。



俺は、彼女と友人を同時に失った。
そして…1人ぼっちのクリスマス。




敦史はバレー部だった。
放課後、体育館をのぞくと一生懸命バレーに打ち込んでる敦史の姿を目にしてた。


敦史の真剣な眼差し。


そんな敦史を知ってるから、バレーの話になると、俺はどうしても思い出してしまうんだ…。


敦史のこと、そして実沙希のこと。
あの高3の冬を…。


忘れてしまいたい、俺の過去。





里緒に出会い、俺は変わっていった…と思う。

明仁がしみじみしながら、俺に言うんだ。
「よく笑うようになったな」って。
そのついでに、「俺のおかげだな」なんて言うし。

でも、そうかもしれない。
あのとき明仁に紹介されなかったら、俺と里緒はこんな関係になれたんだろうか…?


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