天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
ヴー、ヴー。

カバンの中の携帯電話が揺れる。



「あ。光莉ちゃんからメールだ。」


メールの差出人の名前を読むと、明らかに機嫌が悪そうなつぐみの顔。



「光莉って、あのマネージャーだった子?里緒もお人好しだよね。あんなコトされたってのに、連絡なんか取り合って。」


「そのコトは、もう解決したから。今じゃすっかり仲良しだよ。」



光莉ちゃんとは、私やつぐみと同じ桜宮高校で1コ下の後輩。
高3の受験生。


つぐみと光莉ちゃんは面識はないけど、お互いに私を通して、なんとなく知っている程度。



そして。

同じ男子バレー部のマネージャーをしていて、“恋のライバル”

………だった。
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