天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
やっべぇ…。

これって、完璧に前向いて歩いていない俺が悪いよな。



「すいません。」

俺は謝りながら、床に散らばってしまった荷物を拾う。


「いや、こっちこそ…。」




荷物を渡した瞬間、俺はなんだか懐かしい気持ちになった。

まるで、昔の友人に会ったみたいに…。



目の前にいる男が、俺の顔をのぞき込む。

地毛なのか?
薄茶色の少し短めの髪。

逞しい腕に、がっちりとした肩。
胸板も厚く、俺が欲しいと常日頃思っている筋肉が目の前にある。



いいなぁ…。


俺も思わず見てしまったけど、目の前の男はまだ俺の顔を見ている。


俺の顔になんかついてるのか?
それとも怒っているからか?

もう1回、ちゃんと謝ったほうがいいかも…。


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