天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
里緒と永瀬の高校時代。


俺の知らない里緒。

他の男から里緒のことを聞くのは正直キツイけど、どうしてこんなに落ち着いていられるんだろう…。



永瀬、お前は本当に里緒のことが好きだったんだな。



「里緒が隣にいてくれるだけで…、幸せだった。里緒がいてくれたから…、頑張れた。」


そうだな…。
その気持ち、よく分かるよ。



「付き合うとか、そんなの抜きでさ…。あ、でもやっぱさ、健全な男子高校生だったから…。うん、その…。さ、触りたいとか、ちょっと思ったけど…。」


高校生の里緒。
桜宮高校の制服を思い浮かべる。

セーラー服の里緒…。



「お前も男だから、その気持ち分かるだろ!?」

同意を求める永瀬。
慌てる永瀬が、なんだかすごくおかしくって…。


「アハハハハ。」


俺は思わず、声を出して笑ってしまった。
それにつられて、永瀬も笑う。


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