天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
永瀬がいることも忘れ、考え込んでしまった俺。



永瀬の声がして、俺は我に返った。

「嫌な思いさせて、悪かったな…。」

「え?悪いって…なんで?聞かせてくれって、俺が頼んだんだから。」

「そうじゃなくって。里緒と付き合ってんだろ?」



永瀬からそう言われて、俺は驚いた。

どうして永瀬が知ってんだ?
俺と里緒が付き合ってるって…。

俺達は大っぴらに、付き合ってるなんて言ってない。
里緒も自分からペラペラ話すような性格じゃないし。
俺達のこと知ってるのは、明仁と原田ちゃんくらいじゃないのか?
五十嵐だって知らないはずだ…。



「なんで知ってんだ?って思ってるだろ。」


う…。
バレてる。

俺、もしかして顔に出てたか?

思わず顔を押さえる。


「心配すんな。顔には出てないぜ。」


コイツ…。
完璧読まれてる。
永瀬は別名・エスパーか?




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