天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
俺の心の中に、ずっとずっとひっかかっていること。


明仁にしか言えず、心の奥底にしまいこんでたこと。


実沙希とのこと。
敦史とのこと。

もう恋なんてしなくていいって思ってたこと。



永瀬に、聞いて欲しいって思ったんだ。




永瀬はただ黙って、そして時々頷きながら、最後まで俺の話を聞いてくれた。




なんか、俺と永瀬の関係って不思議だよな。

里緒の好きだった男。

本来なら、言葉なんか交わすことない人物。



そんな男と喋って、おまけに自分の悩みなんかも話しちまって。

里緒から広がる輪。


永瀬、俺もやっと前に進める気がするんだ。
きっかけを与えてくれるのは、里緒なんだ。


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