天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
「永瀬せんぱーい、夏目せんぱーい。こっち向いてー。」


???
呼ばれた俺達は、声のする方へ同時に向いた。


カシャ。
シャッター音と共にフラッシュがたかれた。

俺も永瀬も突然の出来事に、驚きを隠せない。




「すっごい2ショットー。」


へへっと言いながら、声の主は俺と永瀬を見る。


「原田ちゃん?」
「原田?」


俺と永瀬の声が重なる。



「新旧彼氏対決★どっちが勝ったの?殴り合いはしないの?」


声の主は原田つぐみ。
俺達の1つ下で、里緒の親友。
里緒とは容姿も性格も正反対。

この状況をあからさまに楽しんでいる原田ちゃん。
おまけにさっき撮られたであろうデジカメの画像を見ながら、「これ、里緒に1000円で売ろっかな~♪」なんて言ってるし…。


「原田、お前なぁ~。」

「永瀬先輩の話聞いて、あたし心配してたんですよ。元気ないんじゃないかと思って。」

「調子のいいこと言って。お前と里緒が友達なのが未だに信じられねぇ。里緒はあんなにいい子なのに。」

「あたしだっていい子ですよー。その証拠に、今から永瀬先輩の笑顔の素連れてきますから♪」


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