天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
思い出に浸ってる場合じゃないって。


おい、コラ!
永瀬っ!!

勝手に里緒に触んなよ。


つーか、里緒もされるがままになってんなよ。
少しは嫌がれよ!!



「アイツに泣かされたら、すぐ俺に言うんだぞ?」

「え…?えっと…、う、うん…。」



“うん”じゃないだろ?
素直に頷くなよ、里緒ー。
素直なのはいいんだけど、今は違うだろ!?

少しは男を警戒しろ!

仮にも、そいつはお前のこと好きだったんだぞ!?



あー、もう我慢できねぇ。


足が動き出す。

里緒の隣へ行き、さりげなく(俺にとってはね)永瀬から引き離す。
それと同時に永瀬の手首を掴み、


「ご心配なく★」


かなり動揺してる俺だけど、精一杯平然を装っての一言。


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