天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
「遼くーん!!」


柔らかく、心地よい声がする。

まるで小鳥のさえずりのような。

ずっと耳元でささやいていてほしい。
ずっと聞いていたい声。



俺と目が合い、足早になる里緒。

目を細め、満面の笑みがこぼれる。


俺を見つめ、こんな笑顔を見せてくれるなんて。

俺、少しは自惚れてもいいかな?



里緒に愛されてるって・・・。




「ゴメンね、遅くなって。結構待ったでしょ?」

「そんなに待ってないよ。それに俺、里緒のこと待つの好きだし。里緒のこと思いながら待つのって、あっという間なんだよ。俺のところに走ってくる姿がカワイイから見るのも楽しいし。」


里緒が俺をじっと見つめる。

顔が少し赤いのは、走ったから?
それとも…。


「遼くんは、私をドキドキさせる天才だよ。他の女の子に、そんなコト言っちゃダメだよ!?言われたら、みんな遼くんに恋しちゃう。」


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