天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
「夏目くん…。あたしのこと、抱いて?付き合ってとか絶対言わない!思い出に…するから。」

「ごめん、五十嵐。それは出来ないよ。」

「どうしてもダメ?里緒ちゃんには、絶対に言わないから…。」




俺の気持ち、五十嵐に伝わるかな?


「おかしいかもしれないけど、俺ん中で女の子に触れることも…例えば手を繋ぐこととかも、浮気だって思うんだ。これから先、俺が触れるのも抱きたいって思うのも、里緒だけだから。それくらい、里緒のこと大切なんだ。」



「……………。」



うつむき、無言の五十嵐。
沈黙が流れる。


身勝手な俺の気持ち。


だけど、これだけは譲れないんだ。



「そんなに、はっきりフラないでよ…。」


聞こえてきたのは、今にも消えそうなくらいの小さな声。

うつむいてた顔を上げ、しっかりと俺の顔を見る。


そして…。


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