天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
「里緒、顔上げて。こっち向いて。」

「ヤダ!!私の顔、今凄いコトになってるもん。」

「五十嵐のことで、不安にさせてごめん。だけど、これだけは分かって欲しいんだ。俺が好きなのは、里緒だから。これから先、ずっと一緒にいたいのは里緒しかいないんだ。」



自然と声が大きくなる。

こんな風に声を上げるなんて、俺らしくない。

いつもだったら、波風立てないよう穏便に済ませようとするし…。


だけど、里緒には…。

里緒にだけは、ちゃんと俺の気持ち伝えたいから。



まだうつむいたままの里緒。

里緒、俺の目を見て欲しい。




「里緒っ!」

普段だったら、絶対にこんなことしない。

うつむいている里緒の顔を強引に上げた。



「きゃっ!!」

「………あれ?」


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