天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
里緒が握ってくれている俺の手。


俺はギュッと強く握り返した。


そして。



「里緒、触れてもいい?」



コクン。
ゆっくりと頷き、


「触れて欲しいって思う人は、遼くんしかいないよ。これから先も、遼くんだけって決めてるから…。」



俺は今、世界一の幸せ者だって断言できる。

里緒は、俺の宝物。
壊れないように、大切に大切に、そっと抱きしめる。

俺の腕の中に、すっぽりと入る。
小さくて、華奢な身体。


優しくしたいのに、誰にも触れさせたくないって、そんな自分勝手な感情が込み上げてきて。

無意識に、里緒を抱きしめる力が強くなる。



そんな俺の気持ちに答えてなのか、里緒はおずおずと手を出し、俺の背中に腕をまわす。




「遼くん、……大好き。」


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