天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
11月1日。


今日は里緒の誕生日。
19歳の里緒。


天気も里緒の誕生日を祝ってんのかな?

キレイな秋晴れの空。
気温も上がり、ポカポカ陽気で。

お天気キャスターの桃ちゃんが言ってたとおりだ。




待ち合わせの時間よりも、少し早めに到着。

こうやって、里緒のことを待ってる時間も、俺にとっては幸せな時間なんだ。


チェックのワンピース姿の里緒が見えた。

俺と目が合うと、空を見ながらのんびり歩いていた足が、駆け足に切り替わる。



「もしかして、待ち合わせの時間間違ってた!?ゴメン…。」

「間違ってないよ。俺が勝手に早く来ただけ。」

「本当?」

「本当に本当。それじゃ、そろそろ行きますか?お姫様。」

「うん。」



大きく頷く里緒。

はにかんだ笑顔が、目の前にある。


こんな顔みせられたら、俺はにやけるしかない。

差し出した俺の手に、里緒の手が重なる。


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