天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
日中は急なハプニングもあり、予定通りには行かなかったけど、夜は予定通りになりそうだ。



里緒の家に着き、チャイムを押す。


「押さなくてもいいのに。」

「いや、なんとなく。一応ね。」



「ただいまー。」

そう言いながら里緒がドアを開けると、里緒のお母さんが笑顔で出迎えてくれた。



里緒はどっちかというと、母親似だ。
紗英さんが父親似だから、正直似ていない。

まぁ、じっくり見ると細かいところで「あぁ、姉妹だなぁ。」と思う部分もあるけど。




「こんばんは。」

「夏目くん、いらっしゃい。里緒、おかえりー。」

「私はついで?普通娘の名前呼ぶのが先じゃないの?」

「だってー。夏目くんが家に来てくれるの嬉しいんだもの。ねぇ、夏目くん。今日は泊まっていける?」

「ちょっとヤダー!お母さんのほうが、彼女みたいじゃん。」



おばさんから遠ざけようと、俺の腕を掴み自分のほうに引き寄せる里緒。
おばさんは里緒をからかってるのに、そんなおばさん相手に嫉妬してくれる里緒もかわいい。


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