天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
それまで、じっと俺の話を聞いていてくれたおばさんの口が開いた。



「ありがとね、夏目くん。里緒は…、本当に幸せ者ね。」


「え…?」


「楽しいクリスマスになるといいわね。」


「あ、ありがとうございます。」




おばさんの柔らかな笑顔が、目の前にある。


この笑顔を見て、ほっとする俺がいる。




―――俺の気持ちが、ちゃんと伝わった瞬間だ。
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