大嫌いだったお兄ちゃん
お兄ちゃんはそう言いながらメガネを外して椅子から立ち上がってあたしとの距離を縮めてきた




「…っ…!」




って!!いつのまに!?いつのまにあたし…ドアのほうに追い詰められてんの!?




「ほら…言ってみろよ…」




「…」




「言わないと襲うぞ」




「え!?」




「5秒前」




「えっ!…ちょっ!」




「4…3…2…1…」




「あたしたち…付き合ってるんだよ!!!!」




あたしはお兄ちゃんの言葉を遮ってそう言った




「…だからどうだってんだ??」




「え??」




「俺がお前を襲うとか思ってんのか?」




「え!?襲わないの!?」




「当たり前だろ」




「はぁ…よかった…」




「(まぁ…俺からは…だけどな)」




お兄ちゃんの思ってることなどあたしには届いているわけもなかった




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