秘密戦隊ウーメンズ(短編)
(5)
深夜。
医療病棟の中にある治療室。
医療機器と豪華な家具に囲まれたその部屋も、闇に包まれていた。
窓側に置かれたベッドからは規則正しい寝息が聞こえる。
と、天井から影が降りてきた。
物音は何一つしない。そこに影があるのかも疑うほどだ。
影はしばらく床付近で固まっていたが、ゆっくりとベッドの方へ近づいていく。
そして、ベッドにゆっくりと影が覆いかぶさろうとした時、
「そこまでよ」
部屋の電気が一斉についた。