秘密戦隊ウーメンズ(短編)

「今はウーメンズと呼ばれているこの戦隊。でも、私達がここに入る前は一体何と呼ばれていたか・・・。あなたなら知ってるでしょ?ギョウザレッド」

餃子怪人、いやギョウザレッドは、目を大きく見開いた。

「私達ウーメンズが誕生する前の話よ。

 その頃にも私達と同じような戦隊が既に組織されていた。

 そして、この基地で同じような活動をしていた。

 しかし、その時の名称はウーメンズではなく、『中華メンズ』という名前だった。

 メンバーは今と同じく五人。

 ギョウザレッド、シュウマイグリーン、ハルマキブルー、ラーメンイエロー、アンニンピンク。

 アンニンピンク以外は全員男性というメンバー構成だった。違うかしら」


「・・・・・・・・・」


「この中華メンズ。私達と同じように悪の組織と戦うことは無く、平和な日々を送っていたらしいわ。

 しかし、ちょうど5年前。このウーメンズが結成される直前に解散している。その原因は誰も知らない・・・。」

「ブルー、それは本当の話なのか」

レッドが聞いてきた。このことはリーダーであるレッドにも聞かされてなかったらしい。

「で、その原因って何なんだよ」

グリーンはその先が知りたいらしく、急かし始めた。

「その理由はウーメンズのメンバー構成から予測できる。

 ウーメンズはその名の通り女性ばかりの5人戦隊。しかし、中華メンズは男性4人に女性1人だった」

「それは、女性が正義を守るって方が、国民の支持を得やすいからって面接で言ってたぞ」

「そもそもが税金の無駄遣いよ。

 それに国民の支持って国民は誰一人ここの存在を知らないわ。

 ・・・つまり、なんらかの理由で男性4人に女性1人のメンバー構成を変える必要があったってこと。

 こう考えれば簡単よ。男性4人に女性1人しか住んでない村があったとする。

 じゃ結果的にどういうことが起こるか」


「女を巡っての争い・・・」

さすがのレッドでも想像できたようだ。

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