リミテッド
ゴトッ


テーブルの上に、ミルクティが無造作に置かれた。


「あ、伸ちゃん」


「何しに来た?」


美穂ちゃんに対してめずらしく冷たい口調。


「伸ちゃんに会いに来たんだよ」


少し口を尖らせて話す姿が可愛らしい。


「お前、昨日風邪っぽいって言ってなかったか?」


「もう治った!」


「ほんとか~?
お前すぐ体調崩すんだから、気をつけろよ。」


伸治のお小言は聞こえないふりして、砂糖を溶かす。


「ったく、
これ飲んだら早く帰れよ?」


「は~い」


美穂ちゃんはお行儀良く座って、満面の笑顔を見せた。



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