リミテッド
「美穂ちゃん大丈夫だった?」


伸治の足の間に座って、ココアを吹いて冷ます。


やっぱここが特等席。


「うん。まだちょっとコホコホしてるけど。心配してくれてありがとな」


あたしの髪をくしゃってして笑う。


「…べつに」


なんだか決まり悪くて、フーってさらに吹く。


「そんなに吹いたらココア飛んでっちゃうよ?」


頭に優しいキスが降ってくる。


こうやってると、伸治に包まれてるみたいで、とけちゃいそうなくらい幸せ。


あたしの居場所だって思える。


顔を寄せれば、伸治の鼓動を感じるし、

見上げれば、きれいなブラウンの目が優しく迎えてくれる。


自然にキスをして、

抱き合って、

同じ体温を感じて、

一つになれる。





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