リミテッド
伸治の顔を睨みつけて言う。


そうしないと、大好きって、顔に出てしまいそうで。


すると、伸治はフっと顔をそらして、ギュッと目を瞑った。


眉間のしわがさらに深くなる。




ごめん伸治、
あたし、伸治を傷つけてる…。




だけどちゃんと言うよ。


言わなきゃ伸治が前に進めない。




「伸治のこと」




こんなタイミングで
こんな雰囲気で
言うつもりじゃなかったけど…




「キライ…に…」




真っすぐ前を見て伝えようとするけど、どうしても視界がぼやける。


口が震えて、うまく言葉が出てこない。




「…なっ…た」




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